15年ほど前、香港の積立型投資商品が日本人向けに紹介されだした頃、『香港資産運用ツアー』たるものが開催されていました。
何十人もの団体の日本人が、香港資産運用のセミナーに参加し、商品を契約、その後は飲茶を食べたり、夜景を見ながらお酒を飲んだりと観光を兼ねたツアーに参加していました。
当時はまだガラケー(もう知らない人もいるかもしれませんね笑)を利用してる人も多く、いつでもスマホで情報を得られるというような環境ではありませんでした。
『日本で得た海外投資の情報を元に現地に行って、自分の目で確かめてみたい』『観光のついでに』という方が多かったのではないでしょうか。
また、当時は各金融機関も香港に来港しないと契約できないというケースもあったので、そのような商品を契約したい人は香港に来る必要があったのも事実です。
普段海外での生活や情報が身近にない人にとっては、『せっかく香港まで来たんだから、何か契約しよう』『滅多に海外の金融商品なんて契約する機会がないから、積立金額を高めにしておこう』と、海外旅行マジックにかかってしまい、余裕資金を超えた無理のある積立金額で契約してしまった人もいるでしょう。
そして、海外旅行マジックで正常な判断力を欠き、自分の余剰資金を超える金額で積立型投資商品を契約した人は、途中で積み立てを止めたり、取崩しをしたり、減額をしたり、解約したりして、資産運用が失敗に終わってしまったことでしょう。
それから数年経つと、香港の金融サービスも少しずつ変化し、保険会社の時代の流れは積立型投資商品から貯蓄型保険商品へと移行しました。そして今では、香港に来港することなく、契約を受け付けている保険会社も多々あります。
今年に入ってから、新型コロナウィルスの規制がなくなり、少しずつ『香港資産運用ツアー』と称し、紹介者や紹介会社がツアーを組んだり、実際に香港へ来る人が増えてきたと聞きます。
では、今の時代、香港の貯蓄型保険を契約するためにわざわざ香港に来る必要があるのでしょうか?
答えは、NOです。※超高額な契約や特殊な契約を除く
もし、『香港資産運用ツアー』が香港に来るメインの目的だとしたら、そのお金を貯めて資産運用に回してくださいと言いたいです。(それでも、どうしてもIFAや保険会社を自分の目で確かめたいという方は来たらいいでしょう。)
今の時代、インターネットも普及し、IFAに直接連絡すれば電話でもオンラインでも保険の説明を無料でしてくれます。
資産運用というのは、資産を増やす事も大事ですが、無駄に資産を消費しないということも重要です。
もし、超高額な契約や特殊な契約を除き、『香港に行かないと香港の貯蓄型保険は契約できないよ』『現地で契約した方がお得だよ』なんて言う紹介者がいたら気を付けてください!
誰かしらの紹介で『香港資産運用ツアー』に参加しようと考えている方は、本当に香港に行く必要があるのかを今一度じっくり考えてみてくださいね。自分で判断がつかない場合は、IFAに直接連絡をして相談してみるものいいでしょう。
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