間もなく日本で新紙幣の発行が開始されますね!
香港に住んでいると、電子決済のオクトパスやPayMe、銀行のFPSなど支払いや送金が便利なので、現金を使うのはタクシーか街市(町の市場)くらいですが、キャッシュレスの時代の波に逆行しているようにも思える日本の新紙幣発行。
1万円と言えば「福沢諭吉大先生」が長年務めていましたが、調べてみると面白く、これまで一万円札に肖像画が採用された人物は、「福沢諭吉」と「聖徳太子」のふたりだけのようです。
1万円が福澤諭吉になったのは1984年なので、聖徳太子時代をご存じの方も多くいらっしゃるでしょう。
2024年度に予定されている日本の新紙幣は、1万円札、5千円札、千円札です。新紙幣には、最新の偽造防止技術が取り入れられ、セキュリティ機能が強化されています。また、視覚障害者にも識別しやすいデザインが導入されている点も特徴です。
新デザインの各紙幣は以下の通りです:
1万円札:肖像は渋沢栄一(近代日本経済の父と呼ばれ、日本発の銀行を設立した実業家)になり、裏面には東京駅の丸の内駅舎が描かれます。
5千円札:肖像は津田梅子(日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ、日本で最初の女子英学塾を創設)になり、裏面には「紫式部日記絵巻」がデザインされています。
千円札:肖像は北里柴三郎(細菌学者)で、裏面には富士山と桜が描かれることになっています。
新紙幣の導入による古い紙幣と新紙幣との交換期間は設けられるので、古い紙幣も引き続き法定通貨として使用できます。
新紙幣発行の目的は、偽造防止の強化/経済への信頼の維持/識別し易さの向上/国民的な価値観や文化の反映/国際的な流通への対応などありますが、今回注目したいのは、
『タンス預金のあぶりだし』
もしかしたら若い世代の方は、『タンス預金』という言葉を聞いたことが無い人もいるでしょう。タンス預金とは、文字通り家庭のタンスの中や、他の安全と思われる場所に現金を保管することです。
なぜ、新紙幣の導入が『タンス預金のあぶりだし』になるかというと、タンス預金をしている人々は隠していたお金を出して、新貨幣に交換する可能性があり、未申告の現金や脱税を防ぐ効果が期待されるので、政府がタンス預金に対抗する手段として新貨幣を利用することがあるのです。
また、タンス預金されていた旧通貨が市場に再流通すると、短期的な流動性が増して、経済活動が一時的に活性化することも考えられますよね。
個人的には、わざわざタンス預金を新紙幣に交換する?それあれば、少しずつ旧紙幣で生活しない?と思うのですがどうなんでしょうか。
さすがに、マイナンバーが紐づいている今の時代では、まとまって大きな金額を銀行から引き出してタンス預金になんてことをしたらお金の動きを怪しまれるでしょう。
タンス預金をしても、火事や盗難などの物理的リスクもあれば金利もゼロですから、まとまったお金がある人は、香港の貯蓄型保険に置いておいた方がよっぽどいいですね。
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