最近、香港の保険会社から発売される貯蓄型保険は、保証された解約返戻金の増え方よりも非保証の解約返戻金の増え方に重点を置いたものが多いですね。
香港の保険の話を初めて聞いた方は、非保証部分て本当にもらえるの?と半信半疑の人も多いと思いますので、非保証部分の解約返戻金については下記のブログを参照ください。
香港の保険商品の解約返戻金『非保証部分』って何? https://www.ifaforjapanese.com/post/illustration
上記のブログを読んでも、やっぱり保証された解約返戻金の増え方が早いものがいいという人もいるでしょう。
香港の貯蓄型保険の中にも、保守的な方に人気の商品があります。
それが、サンライフ社のビジョン(Vision)です。
【目次】
ビジョン(Vision)の商品概要
商品名 | ビジョン(Vision) |
プラン通貨 | 米ドル |
最低保険料 ※IFAにより設定に違いあり | 2年払い:10,000米ドル/年 5年&10年払い:5,000米ドル/年 2年分一括(全期前納):20,000米ドル |
支払頻度 | 月払い、半年払い、年払い、一括払い(全期前納) |
支払期間と契約時被保険者の年齢制限 | 2年&2年分一括(全期前納):0~80歳 5年:0~70歳 10年:0~65歳 |
契約期間 | 下記のいずれか早い方: ・現在の被保険者が120歳になるまで ・契約開始から120年 |
支払方法 |
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その他 |
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また、特徴的なのは、今まで紹介してきたFTライフのリージェントプライムやサンライフのビクトリーのようなボーナス型の貯蓄型保険と違い、ビジョンはクーポン型+ボーナス型であるということです。
クーポン1:マンスリークーポン(保証)
2年目以降、毎年必ず保険料総額の2.3%のクーポン(マンスリークーポン)が付与される。
クーポン2:変動性クーポン
2.3%のクーポン(マンスリークーポン)を引き出さなければ、マンスリークーポンに3.5%(変動性)のクーポンが付与される。
例)払込保険料総額が100,000米ドルの場合
| マンスリークーポン (A) | 累積マンスリークーポン (A)×付与された年数=(B) | 変動性クーポン (B)×3.5%(現在) |
2年目 | 2,300 | 2,300 | 79 |
3年目 | 2,300 | 4,600 | 276 |
4年目 | 2,300 | 6,900 | 597 |
5年目 | 2,300 | 9,200 | 1,047 |
つまり、累積マンスリークーポンを元に計算された変動性クーポンが付くので、マンスリークーポンを引き出さなければ引き出さないほど、変動性クーポンが増えてお得というわけです。
ビジョンは、クーポンに加えボーナスも付与されます。
それでは実際の運用事例を見ていきましょう。
ビジョン(Vision)の運用事例
Eさんは堅実に自身の老後資金を形成するためにビジョンを契約しました。
下記の契約は、年間保険料10,000米ドルを年払いで5年間払う契約です。
契約者&被保険者 | 40歳 男性 非喫煙 |
プラン通貨 | 米ドル |
払込期間 | 5年 |
保険料 | 10,000米ドル/年 |
それでは解約返戻金をみてみましょう。
上記は一度もクーポンを引き出さなかった場合の設計書です。
◆Eさんが75歳の時の解約返戻金
保証された解約返戻金:76,607米ドル(払込保険料の153%)
保証された解約返戻金+変動する解約返戻金:204,432米ドル(払込保険料の409%)
※受け取り時の税金に関しては受け取る国の税制に従う必要があります。
変動する解約返戻金を含む予定解約返戻金合計の返戻率も非常に高いですが、保証された解約返戻金の返戻率が高いのも魅力的ですね。
ビジョン(Vision)/ビクトリー(Victory)/サンジョイ(Sun Joy)の比較
IFAに相談した時に、各プランの詳細まで細かに説明されることはあまりありません。
自分でよーーーく調べたら、各貯蓄型保険はこんな違いがあったんだ!と気づくこともあると思います。
商品名 | ビジョン(Vision) | ビクトリー(Victory) | サンジョイ(Sun Joy) |
支払期間 | 2年、5年、10年、2年分一括(全期前納) | 5年、10年、5年分一括(全期前納) | 2年、5年、2年分一括(全期前納) |
最低保険料 | 2年払い:10,000米ドル/年 5年&10年払い:5,000米ドル 2年分一括(全期前納):20,000米ドル | 5年&10年払い:3,000米ドル/年 5年分一括(全期前納):20,000米ドル | 2年払い:15,000米ドル/年 5年払い:3,000米ドル 2年分一括(全期前納):30,000米ドル |
被保険者 | 最大2名 | 最大2名 | 1名 |
契約期間 | 下記のいずれか早い方: ・現在の被保険者が120歳になるまで ・契約開始から120年 | 被保険者が120歳になるまで※2名いる場合は若い方の被保険者が120歳になるまで | 被保険者が120歳になるまで |
証券分割 | × | × | 〇 |
その他 | クーポン+ボーナス型 | ボーナス型 |
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予算の都合がある場合、ビクトリーが一番始めやすいでしょう。
また、サンジョイとビクトリーは契約者と被保険者を回数無制限で変更し、次世代に引き継いでいくことができます。
では、それぞれ同じ条件で加入した場合の解約返戻金について比較したいと思います。
|5年払い 年間保険料10,000米ドルの解約返戻金
まずは保証された解約返戻金の比較です。
5年目の返戻率はビクトリーが高いものの、それ以外はビジョンの返戻率が一番高いですね。
保証された返戻金が高いのが、ビジョンの一番の魅力なので納得の結果です。
| ビジョン | 返戻率 | ビクトリー | 返戻率 | サンジョイ | 返戻率 |
5年 | 10,951 | 22% | 20,565 | 41% | 1,500 | 3% |
10年 | 44,852 | 90% | 31,622 | 63% | 35,000 | 70% |
15年 | 53,603 | 107% | 40,000 | 80% | 50,200 | 100% |
20年 | 59,354 | 119% | 50,350 | 101% | 50,700 | 101% |
25年 | 65,105 | 130% | 53,000 | 106% | 51,200 | 102% |
30年 | 70,856 | 142% | 58,302 | 117% | 51,700 | 103% |
35年 | 76,607 | 153% | 65,000 | 130% | 53,425 | 107% |
40年 | 82,358 | 165% | 73,000 | 146% | 55,150 | 110% |
45年 | 88,109 | 176% | 77,295 | 155% | 57,150 | 114% |
※支払い保険料や支払期間によって、異なります。
※上記の表は各保険会社の設計書を1つの表にまとめたものです。
次に保証された解約返戻金+変動する解約返戻金の合計を見てみましょう。
| ビジョン | 返戻率 | ビクトリー | 返戻率 | サンジョイ | 返戻率 |
5年 | 11,681 | 23% | 20,665 | 41% | 15,086 | 30% |
10年 | 53,306 | 107% | 59,857 | 120% | 62,772 | 126% |
15年 | 74,410 | 149% | 87,185 | 174% | 83,462 | 167% |
20年 | 92,664 | 185% | 122,976 | 246% | 131,065 | 262% |
25年 | 123,808 | 248% | 170,802 | 342% | 175,789 | 352% |
30年 | 163,985 | 328% | 239,268 | 497% | 265,895 | 532% |
35年 | 204,432 | 409% | 329,380 | 659% | 326,518 | 653% |
40年 | 260,983 | 522% | 471,517 | 943% | 493,960 | 988% |
45年 | 336,010 | 672% | 652,547 | 1305% | 686,241 | 1372% |
※支払い保険料や支払期間によって、異なります。
※上記の表は各保険会社の設計書を1つの表にまとめたものです。
※変動する解約返戻金を含むため上記の数値は上下に変動する可能性があります。
ビジョンは保証された解約返戻金の割合が高い分、変動する解約返戻金の増え方は他と比べて遅くなります。
ビクトリーとサンジョイは、あま大きく変わりませんが契約経過45年までを全体的に見るとサンジョイの方が返戻率が高くなります。
◆サンライフ社ビジョンが向いている方
・保証された解約返戻金の増え方を重視する方
◆サンライフ社ビクトリーが向いている方
・保証された解約返戻金と変動する解約返戻金の増え方のバランスを重視する方
・将来プランを家族に相続するかもしれない方
◆サンライフ社サンジョイが向いている方
・保証された解約返戻金よりも、全体的な解約返戻金の増え方を重視する方
・将来プランを家族に相続するかもしれない方
・将来証券を分割するかもしれない方
まとめ
ビジョンの一番の特徴は、保証された解約返戻金の増え方が早いことなので、香港の貯蓄型保険に興味はあるけど、やっぱり保守的なものがいいという方におすすめです。
5年払い年間保険料10,000米ドルの場合は上記のようなシミュレーションになりましたが、別の支払期間や引き出しをしながらプランを継続する場合、その時のキャンペーンの状況によって、異なるシミュレーションになりますので、気になる方はIFAに問い合わせをしてみるのがよいでしょう。
また香港の貯蓄型保険は、サンライフ社やFTライフ社だけでなく、その他にも保険会社もあるので気になる方はIFAに相談してみてくださいね。
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