最近では、日本でも『IFA』という言葉を聞くようになりました。
一般社団法人 日本IFA協会たるものもあるようです。
資産運用のプロであるIFAは英語で『Independent Financial Adviser』と表記され、アメリカ・イギリス・香港をはじめ、世界各国に存在します。特に、イギリスやアメリカでは、医師や弁護士と同様、社会的地位の高い職業とされています。
世界のIFA
IFAという言葉は、保険会社、銀行、または銀行員を代表するのではなく、顧客のために独立して働くアドバイザーを表すために生まれました。
一般的にIFAは、顧客の資産について独立したアドバイスを提供し、市場全体から適切な金融商品をアドバイスする専門家です。個人や企業は、投資、退職計画、年金、保険、住宅ローン(またはその他のローン)など、多くの分野について IFA に相談します。また、IFAは 、税金や法律に関する問題についてもアドバイスを提供しています。
上記は一般的なIFAの定義ですが、国によって、少し役割が異なるようです。
イギリスのIFA
IFAという言葉が生まれたのは、1960年代のイギリスです。金融先進国イギリスでは、早くからその地位が確立されていました。現在、アドバイザーの数は約2.6万人とも言われます。
当初IFAは、商品販売に対して金融会社・運用会社から手数料を受け取っていましたが、2013年に施行されたRDR(金融商品販売制度改革)により、金融会社・運用会社から手数料を受け取るのではなく、一括あるいは継続で投資額等に応じて報酬を顧客から受け取る体制になりました。
アメリカのIFA
アメリカのIFAは約12万人もいると言われています。
アメリカのIFAは2種類存在し、1つ目は顧客の資産形成のために、証券などの金融商品の売買をサポートするアドバイザーです。報酬は証券会社などの金融機関から受け取ります。2つ目は、RIA「Registered Investment Adviser」と呼ばれ、顧客に投資のアドバイスを行い、顧客から報酬を受け取ります。
近年では、後者のRIAが増えています。
もちろん、金融機関から報酬を受け取る体系でも、顧客本位のアドバイスや商品を提供しているアドバイザーも存在しますが、顧客の資産増に伴い、顧客から報酬を受け取る体系の方が、同じ方向を向いてwin-winの関係が築けそうですよね。
では最後に香港のIFAはどうでしょう?
香港のIFA
香港のIFAは、顧客の資産状況や目的に合わせて、保険商品や投資商品を提案し販売しています。投資商品の場合は、ポートフォリオを契約終了まで、IFAが管理することが一般的ですので、運用成績のよいIFAを選ぶことが大切です。
しかし、近年人気があるのは保険商品です。保険商品の場合、設計書の保証された返戻金は必ず受け取ることができます。非保証部分は、保険会社の業績等により決まるのが一般的です。なので、カスタマーサポートがしっかりしているIFAを選ぶのがよいでしょう。
IFAは、保険会社や金融機関から報酬を受け取るのですが、商品や関係性によって差があります。ですので、中には顧客に最適な商品ではなく、報酬がいいものを勧めるIFAや紹介者がいるのも事実です。
本当に信頼できるIFAなのか、あるいは紹介者なのか。
・1社や1人だけに話を聞くのではなく、各IFAや複数人の紹介者に話を聞く
・勧められた商品だけを鵜呑みにするのではなく、複数商品を聞いてみる
・自分で商品の内容をしっかりと理解する
このように、信頼できる紹介者やIFAから、自分が理解して納得したものを選ぶようにしましょう。
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